第21話 「未体験ゾーンを経験せよ」

                


世間では『ゼルダの伝説』や『ファイナルファンタジー』など
そうそうたるタイトルが新作を発表する中

時代に逆行するかのごとく、黙々と回数を重ねる摩訶摩訶プレイ日記も
いつの間にやら第21回目です。もうすぐ今年も終わりですね・・・

さて前回は、怪物シンシアとの劇的な再会を果たすものの
その圧倒的な殺傷力を目の当たりにし

「と、富樫の寿命蝋が消えそうじゃぁぁーっ!!!」

と思わず絶叫しそうになっていると・・・



    

ジョ、ジョニ〜〜ッ!!!(感涙)

絶望的な死を予感した直後の、このジョニーの捨て身の行動。

惚れてまうやろ☆

薄汚いダンボールを身にまとった変人と罵った事とか
絶望的に使えないキャラクター扱いをした事とか
そもそもさっきまで存在自体を忘れていた事とか

これまでの無礼の数々を、心の底からお詫びしたい気持ちでいっぱいです。

だけど、こんな恐ろしい怪物をオマエ一人に任せるわけにはいかないよ。
怪物退治は一人よりも二人の方がいいに決まってるじゃないか。

加勢させてくれジョニー。俺にも手伝わせてくれ。
さぁ、指示をくれ!オマエの指示通りに動くぜ!!



何かごめん、一人で盛り上がっちゃって・・・

ジョニーのあまりの格好良さに、我を忘れて盛り上がってしまったこの気持ちを
強制的に現実に引き戻すこの無言の反応。


さらば、薄汚いダンボールを身にまとった変人。


怪物に生贄を捧げて、このダンスホールを先へ進んでいくと
この町を治めている『クリスティーヌ王女』に謁見することが出来ます。

すると、こちらから話し掛けてもいないのに

「初めまして、伝説の戦士様。マカマカ団についてお話したいことがあります。
ただしこの話は、あなたにしかお伝え出来ません。後で一人で私の城に来て下さい。」

と、一方的に話を進められます。そして、初対面のはずなのに
なぜかこちらの内情が筒抜けています。

心の底から、怪しい雰囲気が漂ってきていますが
人を疑うことを知らない主人公は、言われるがままにクリスティーヌ王女の城へと向かいます。



怪しい、何か怪しい。

この城には主人公一人でしか入ることが出来ません。

確かに先程、一人で来いとは言われてはいますが
マカマカ団に関する情報であれば、一人で聴くよりも仲間全員で聴いて
今後の対策を立てた方がいいのではないだろうか・・・

それでも一人で来いということは
もしやっ!!

これは、一人で行くことによってこそ可能となる
ムフフな展開が待っているということですね☆

そんな期待に胸躍らせ、クリスティーヌ王女に話し掛けてみましょう。
すると・・・



   

怪しすぎる、何か怪しすぎる。

そして、展開が唐突すぎる。

お互いの自己紹介をして親睦を深めるなんて生ぬるい事は一切せず
有無を言わさず、果物を食べるよう勧められます。

あまりの唐突さに、全力で『いいえ』を選択するのですが

「なぜか、断れなかった・・・」

という嫌なメッセージが表示されるとともに、画面がピンク色へと染まっていきます。
そして、次の瞬間・・・



!!!!!!!

画面が眩い閃光と共に、ピンク色に染まり
そして、画面が元に戻るそのわずか一瞬にして

主人公が全裸となっています。

一体全体、何がどうしてこうなった?
最初に期待していたムフフな展開ってこれのことか?これのことなのか!?

このプレイヤーを置き去りにした有り得ない光景に、頭がパニックになっている中
クリスティーヌ王女も閃光に包まれます。
そして・・・



   

何と、クリスティーヌ王女様の正体は
マカマカ総統の手下、バセラン女王様だったのです。


わずか数分前に期待に胸を膨らませていた想像とは
全くもって違う目の前の惨劇に、慌てふためく主人公 (※ ただし全裸)

しかも

人前でオチン○ン出しちゃったもんだから
女王様に、物凄い勢いで罵られます。

こちらの意志とは全く無関係のままに全裸となり
一方的に罵声を浴びせられ、そして挙句の果てに

裸踊りを強要させられます。

しかしこの男、そんな屈辱的な要求に対して、嫌がる素振りを微塵も見せず
女王様に言われるがままに、裸踊りを披露します。

これこそが

究極の『ドS vs ドM』の真っ向勝負!!

お互いの性癖を遺憾なく発揮しあうまさに一進一退の攻防。
勝負はこのまま膠着状態へともつれ込み
誰もがこの世紀の一戦の行方を、固唾を呑んで見守っていると

女王様は、裸踊りだけでは満足しきれなかったのか
この城の2階から主人公を下に突き落とすという暴挙に出ます。

ドSにも程があります。

そして、落下した先で彼が見た光景とは・・・



   

!!!!!!!

窓から突き落とされたその時、画面が眩い閃光と共に白く包まれ
そして、画面が元に戻るそのわずか一瞬にして

全裸のまま幼女に囲まれています。

先程の状況とは一変して、今度は幼女から
物凄い勢いで罵られます。

しかし、この状況下においても微動だにせず
それどころか、むしろ相手に見せ付けるかのように立ち振舞う主人公。

ドMにも程があります。


なに?オチン○ンがついているから嫌だだと?
あぁ、そりゃついてるさ。


大きくて立派な物がな。


女王様だけじゃなく、今度は年端もいかない幼女にまで
オチン○ンを見られ、そして罵声を浴びせられるという未体験ゾーンを経験することで
完全に開き直ってしまった主人公 (※ ただし全裸

そんな彼が、次に取った行動とは・・・



全裸で立ちション。

フハハハ・・・馬鹿なヤツらめ。
今の俺様は無敵だ。怖いものなど何一つとしてない。

この開放感、無敵だ。
フハハハハハ・・・・


新次元の扉を開いたことで完全に何かに覚醒しかけている主人公の姿を見かけ
近くにいた、シスターが優しく声を掛けてくれました。



お気の毒に
お気の毒に
お気の毒に
お気の毒に
お気の毒に
お気の毒に
お気の毒に





一人の青年が摩訶摩訶プレイ日記を始めるようになって、既に7年が過ぎていた。
この摩訶摩訶プレイ日記は、この青年の生活の一部となり
その間に多くの友人達は、子を産み、育て、そして出世していった。

西暦2011、名作ゲームとは最も遠い『摩訶摩訶』は、自らを伝説のクソゲーと名乗り
ゲーム業界に一石を投じるべく、独立戦争を挑んできた。

この変態極まりないプレイにより、お気に入りに登録してくれた大切な人たちの半分を
このサイトから遠ざけさせた。

人々は自らの行為に恐怖した。



シスターの言い放った「お気の毒に」という
強制的に現実に引き戻す哀れみの言葉をかけられ

さっきまでの自分を殴り殺してやりたくなりました。

このシスターの話によると
どうやら主人公は、先程の女王様こと『女妖術師バセラン』によって
催眠術にかけられてしまっているようです。

さらにこのシスターは、フルチンで仁王立ちする青年男子に服を着せてくれただけではなく
催眠術を解いてくれるとまで言うのです。

あぁ、なんていい人なんだ。この好意に素直に甘えるとしましょう。
そう思った次の瞬間・・・



!!!!!!!

シスターが主人公に掛かった催眠術を解いてくれると言うので
その好意に素直に甘えさせてもらおうと、身を委ねたその次の瞬間

地獄絵図にも似た除念の儀式の始まりです。

このあまりの迫力に、さっき出し切ってすっきりしているはずなのに
おしっこ漏らしそうになりました。

先程の絶叫を何事も無かったかのように話を続けるシスターによると
この町の北にある湖の畔に生えている『菩提樹の木』から取れる『菩提樹の実』を食べることで
女妖術師バセラン』の催眠術にかからなくなるとのこと。

この恨みを晴らすべく、早速外で待っていた仲間たちと合流し
菩提樹の実』をもぎ取りに行くとしましょう。

そこで、気が付いたことがあるのですが・・・



主人公、風邪ひいています。

そういう演出、好きだぜ摩訶摩訶。

全裸で外をウロウロすると、風邪をひくという教訓ですね。
皆さんも、気をつけよう☆

それでは、『ニュークイーンの町』から北へ向かい『菩提樹の実』を無事に入手したら
屈辱的な仕打ちを強要してきたバセラン討伐のため、再び城へと乗り込みましょう。

先程の恨み、晴らさずでおくべきか!
仲間全員でタコ殴りじゃ、コラ!!



これはこれは、ご丁寧にお出迎えどうもです。
それでは、行ってきまーす。



ってオイ!!


罠だとわかっているのに、なぜまた一人で行こうとするんだ。

まさか、まだ催眠術が解けていないのか?
それとも、ただ全裸になりたいだけなのか?

人を疑うことを知らない純粋な心の主人公の行動を見て
さすがにおかしいと感じたのか、仲間たちが声を掛け、主人公を引き止めます。

さすがは今まで苦難を共に乗り越えてきた仲間です。
仲間が犯したミスは皆でカバーする。素敵な光景ですね☆



      

って、オイ!!

オマエらも気付け。

仲間がいることの心強さを再認識し、盛り上がっていた気持ちを
強制的に現実に引き戻すこの間の抜けた反応。

このゲームで信じられるのは、己だけだということを
再認識させられたところで
再び、女妖術師バセランの元へと向かいましょう。
すると・・・



いや、さっき自ら名乗ってたよ。

先程、自分の正体を自ら名乗っていたことを、無かったことにしたいのか
こちらが正体を見破ったことに、話がすり替わっています。

まぁ、こちらとしても
先程のことを無かったことにしたいので
敢えて何も言いますまい。

相手もこちらの心情を察したのか、先程の一連の流れには
お互い一切触れることなく
話が進んでいきます。

これが、大人の対応ってことですね☆

ってことで、いざ尋常に勝負!!



摩訶摩訶 『バセラン』

これまでに受けた屈辱、今晴らす。

今回の戦いは主人公一人だけでの戦闘となるため
普通に戦うと、かなりの苦戦を強いられることになります。

ただ、このバセランは主人公の得意技である『アイス系の必殺技』が弱点であるため
徹底的に、氷攻めにしてやりましょう。


ほらほら、このカチカチに凍った氷をオマエに味あわせてやるよ!
どうだ、冷たいだろ!!
ん?どうした?言葉の割りに、体は正直じゃねぇか。
もっと欲しがれよ、そうじゃなきゃ止めるぞ?ほら、ほらっ、ほらっ!!!!!




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・


・・・・・・・


・・・


無事にバセランを倒すと、『牢獄の鍵』というアイテムを入手します。
今まで何の説明もありませんでしたが
恐らくこの鍵を使って、捕らわれている本物のクリスティーヌ王女を助け出せってことなんでしょう。

そうと分かれば、もうここには用はありませんので
一刻も早くこの場所を立ち去りましょう。



今回の出来事は早く無かったことにしたいので。



今回は、ちょっぴりアダルティでしたね・・・


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