第09話 「リオカップ決勝戦 サンパウロ vs フラメンゴ」


サンパウロ vs フラメンゴ

リオカップ決勝戦 
サンパウロ vs フラメンゴ



     

幾度と無い死闘を潜り抜け、遂に辿り着いたリオカップ決勝戦の大舞台。

迎える対戦相手は、以前よりロベルトが注目してた
天才プレイヤー『カルロス・サンターナ』を擁するフラメンゴ。

リオカップの予選で全試合ハットトリックを達成しているカルロスを軸に
MFのサンタマリア、DFのジェトーリオまでもが必殺シュートを打ってくるため
一瞬たりとも気の抜けない激戦が予想される。

(フラメンゴ主力選手紹介は別ページにて)。



     

雌雄を決する時来たる。

グラウンド上で相対する翼とカルロス。
お互い言葉は交わさず、一瞬だけ視線を合わせると
それぞれのポジションに付く。

大観衆の見守る中、リオカップ決勝戦が今始まる・・・



     

フラメンゴのキックオフで試合がスタート

フラメンゴはキックオフと同時に
チームキャプテンであるカルロス・サンターナにボールを集める。

パスを受けたカルロスが、ゴール前まで上がり
サンパウロ選手のマークが、自分に集中した事を確認すると
その一瞬の隙を付き、サンパウロの裏をかいたパスを出す。

そのパスに反応して、走り込んだ選手とは・・・



     サンタマリア君 バナナシュート     

サンタマリア君、バナナシュート炸裂!!

カルロスの相手の一瞬の隙をついた絶妙なパスにより
ノーマークでパスを受け取った、フラメンゴのもう一人のキーマン
その名も、MFサンタマリア。

完全にフリーな状態でシュート体勢に入り
必殺の『バナナシュート』を放つ。

「だ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」



          

もはや、お馴染となった光景。

ノーマークで必殺シュートを打たれてしまっては
さすがのレナート君でも防ぎようがない。

開始わずか3分にしてフラメンゴに先制のゴールを許してしまう。

しかし、この試合は負けたら終わりの決勝戦。
泣き言なんて言ってられない。



取られたら、取り返すのみ!!

ボールを受けたMFバビントン君が
フラメンゴ陣営へと切り込み、ゴール前へ絶妙なセンタリングを上げる。

そして、そのボールに翼が飛び込む。



          

オーバーヘッドキックで、同点ゴール。

翼が小学生時代から得意にしていた
必殺のオーバーヘッドキックが、フラメンゴのゴールネットに付き刺さる。

ここ数試合は、チームメイトのバビントン君の活躍の方が目立っており
少し陰が薄くなってきつつあった翼君。

フラメンゴに先制されたわずか4分後に、すぐさま同点ゴールを決め
その健在ぶりをアピールする。

翼のゴールシーンを眼前で見せ付けたことで
結果として、一人の男の闘志に火を付ける事となってしまう。

そして遂に・・・



     

キャプテン同士の一騎打ち!!


天才 vs 天才

両チームの天才プレイヤー、遂に相見える!!



カルロス君 分身ドリブル     

勝負の行方はっ!?

ボールを止めにかかる翼のスライディングタックルに対し
カルロスは、サンパウロ戦のために温存していた秘策

『分身ドリブル』

今大会で初めて見せる秘密兵器が、遂にベールを脱ぐ。
(※分身してないように見えるのは気のせいですよ?)

 



     


!!!!!!!!

    




なにィ!!


翼、まさかの敗北。

リオカップの予選から通じて
ここまで翼が完璧に相手に抜かれたのは、初めての経験。

サンパウロイレブンに激震が走る。

その動揺を見逃さず、先程のリプレイを見ているかのように
カルロスから、サンタマリアへとパスが渡る。

そして、サンタマリアは再び『バナナシュート』の体勢に!!
このまま点差が開いてしまうのかっ!?



サンパウロは翼だけのチームぢゃねぇ!!

何と、FWのプラトン君が
DFラインまで下がって、この猛攻を食い止める!!

「一人のミスは、全員でカバーすればいい。」

「やられたら、やりかえせばいいっ!!」

プラトン君の最高のエールと共に
この日、最高のパスが翼へと渡る。



このボール、絶対に無駄にはしない!!

プラトン君のガッツ溢れるプレイを目の当たりにして
すぐに気持ちを切り替えた翼。

そして、この最高のパスを受け、ドライブシュートの態勢に入る。






決めるっ!!

    


 

          

ゴーーーール!!

チーム一丸となって奪ったこのゴールで
サンパウロは見事、勝ち越しに成功する。

プラトン君の気迫溢れるプレイ、そして翼の芸術的なドライブシュートにより
俄然勢いを増すサンパウロ。

そして、このままの勢いで3点目を狙うが・・・



          

空気を読まない、サンタマリア君。
ヘディングシュートであっさり同点に追いつく。

まるで、某常勝バスケットチームのキャプテンの名言

「同じ2点だぴょん」

そう言わんばかりの、サンタマリア君の平然としたプレイで
サンパウロの勢いを嘲笑うかのように、あっさりと同点に追いつかれてしまう。

その後は両チーム、ボールの奪い合いとなり、乱戦模様を呈する。
そんな中、ゴール前に浮き上がったこぼれ球に対して
真っ先に反応し、走り込んだ選手とは・・・



     バビントン君 ボレーシュート     

頼れる男、バビントン。
左足で渾身のボレーシュート!!

この試合、目立った活躍のなかったバビントン君。
残り3分を切ったところで、前半最後のチャンスとなるであろうボールに
見事に喰らいついて、渾身のボレーシュートを放つ!!

勝ち越しゴールなるかっ!?



敵のキーパー、好セーブ!!

フラメンゴの唯一の弱点と言われていた
敵のゴールキーパーが意地を見せ、このシュートを見事にセーブ。

決定的なチャンスを逃して悔しがるバビントン。
そして・・・



ここで前半戦終了のホイッスル。

両チーム譲らず、2対2の同点のまま前半戦を折り返す。
そして15分間のハーフタイムをはさんで
後半戦はサンパウロのキックオフから試合が再開される。


サンパウロは、前半戦終了間際の勢いそのままに
小刻みにパスを繋ぎ、MFバチスタ君のラストパスをFWジウ君が頭で合わせる。



     

敵のキーパー、再三の好セーブ。

敵のキーパーも、先程のプレーで気をよくしているのか
先程のバビントン君のボレーシュートに続いて
ジウ君のヘディングシュートまでも、がっちりとキャッチされてしまう。



          

前半戦は殆ど出番がなかったDFジェトーリオ君が
キーパーからパスを受け、自らがドリブルでオーバーラップ。

そして、ゴール前へとロングパスを送り
そのボールに走り込んだカルロスが、ダイレクトにボレーシュートを放つ。

しかし、あっさりと勝ち越しゴールを奪われまいと
サンパウロの守護神レナート君が、必死にこのシュートに飛びつく。

レナート君、何とかしてくれーっ!!



     

だが、届かない。

どんなに意気込んでみても、何ともならなかったレナート君。

後半戦、残り15分を切ったところで
フラメンゴに勝ち越しのゴールを許してしまい、絶体絶命のピンチに陥る。

しかし、今のサンパウロには諦めムードなどは微塵も無い。
翼だ、今日の翼なら何とかしてくれるに違いない。



           

この試合、負けるわけにはいかない!!

フラメンゴに勝ち越された、わずか2分後に
必殺のドライブシュートで、この試合ハットトリックとなる鮮やかな同点劇。

しかし、これで満足するわけにはいかない。
同点には追いついたが、この試合に勝利するにはあと1点を奪う必要がある。
その1点を狙うべく、サンパウロは更に畳み掛ける。



           バビントン君 ヘディングシュート

ジウ ⇒ バビントンのホットライン。

何気に珍しい、ジウとバビントンの連携プレイ。

味方でも普段お目に掛かる事のない意外な攻めで
完全にフラメンゴの裏をかくことに成功し、バランスを崩す敵のゴールキーパー。

後半戦も残り4分20秒。

勝ち越しゴールを狙うべく
ジウ君のパスを受けたバビントン君が上空へと舞い上がり
がら空きとなったゴール右隅に、ヘディングシュート!!


果たして、シュートの行方は!?




 

無常にも、ゴールポストに!!

勝利を確信したこのシュートは
惜しくもゴールポストに阻まれる結果に・・・

そしてここで・・・



 
両軍、同点のまま
勝負は延長戦へと持ち越される。

ブラジルユースチームのNo.1決定戦に相応しく
両チームがっぷり四つで互いに譲らず、後半戦のホイッスルが鳴り響く。


勝負は同点のまま、延長戦へ・・・



さすが決勝戦。そう簡単には終わらせてくれないんだね・・・


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