第07話 「リオカップ準決勝 サンパウロ vs サントス」


サンパウロ vs サントス

リオカップ準決勝
 サンパウロ vs サントス



     イールとはウナギのことだ。蒲焼にするとうまいぞ。

リオカップもいよいよ大詰めとなり、遂に迎えるは準決勝戦。
準決勝の相手は超名門サッカークラブのサントス。

サントスは、世界的ストライカーとして知られるペレ
日本人選手では、三浦知良前園真聖もかつて在籍していたチーム。

この時代では、センターバックのディウセウが相手からボールを奪い
FWのザガロがゴールを狙う、そんな攻撃的なチームに仕上がっている。
(サントス主力選手紹介は別ページにて)。


そんなことよりも

ロベルト何言ってんの!?


「ちなみに、イールとはウナギのことだ。カバヤキにするとうまいぞ。」

本作品の最大の名言は、間違いなくこのセリフ。
プレイ当時、自分はまだ小学生だったずなのに、今でも鮮明に覚えている程
強烈で、そして見る者にトラウマになる程の衝撃的なインパクトを与える。

このロベルトのセリフで、『ウナギ』=『イール』と結びついた人も多いはず。

さて、そんな感じで
監督のロベルト自ら、この重苦しい空気を和ましてくれたところで
チームはリラックスムードで、試合開始のホイッスル。



          

サンパウロのキックオフで、準決勝戦がスタート。

MFバチスタ君のファーストタッチから試合が始まり、ボールは翼へと渡る。
そして、ボールを受けた翼がボールをキープし、前線へパスを送る。

そのパスにいち早く反応し、走り込んだのは・・・



ジウ君 強烈なボレーシュート     

ジウ君、強烈な左ボレー!!

翼、バビントンの両スタープレイヤーの陰に隠れて
これまで、あまり目立った活躍が出来ていないものの
サンパウロのエースストライカーは、このジウ君なのです。

その存在を、改めてチームメイトに見せ付けるかのごとく
左足から渾身のボレーシュートを繰り出し、先制点を狙う!!



敵のキーパー、このボールに届かず!!

この強烈なシュートは、敵のキーパーのセーブをかいくぐり
ゴールの右隅へと吸い込まれて行く。
準決勝という大舞台で、サンパウロ先制ゴールなるか!?



     

しかしシュートは、ゴールバーに!!

敵のゴールキーパーも反応できなかった渾身のシュートは
残念ながらゴールバーに嫌われ、惜しくも得点ならず。

『ピンチの後にはチャンスあり』

その諺が示す通り、こぼれたボールを、今度は敵チームのサントスがフォロー。
そして、FWのザガロ君へのロングパスを許してしまう。



     ザガロ君 ダブルイール     

サントス反撃開始。

ロングパスを受けた、FWザガロが一気にゴール前へと駆け上がり
ロベルトが警戒する『キーパー殺し』の必殺シュート炸裂!!
その名は

「ダブルイール」(2匹のうなぎ)

敵チームの監督であるロベルトにさえ、ネタにされるこの『ダブルイール
しかし、そのシュートの殺傷力はチャーミングなネーミングセンスとは裏腹な切れ味を隠し持つ。

その凶悪な威力、とくと拝むがいい。



          

サンパウロが誇る自慢のDF陣も、ほらこの通り。

サンパウロをこれまで支えてきたディフェンス陣
ドトール君、アマラウ君、リマ君を当たり前のように立て続けに蹴散らす、この破壊力!!

青年男性3人を吹き飛ばしてもなお、そのシュートの威力は衰えることを知らず
そのまま呻りを上げて、サンパウロゴールへと襲い掛かる。



最後はオマエだけが頼りだ!!

残るはサンパウロが誇る守護神レナート君のみ!!
このボールを止められるのはオマエしかいない。

あとは任せたぞ!!



レナート君 吹き飛ばされた     

目を背けたくなるような惨劇!!

驚異的な破壊力を誇る、ザガロ君の『ダブルイール』の前に
守護神レナート君も当たり前のように吹っ飛ばされる、この現実。

この人間離れしたシュートにより、サンパウロは1点を先制されてしまう。

その後、両軍攻め手を欠き、時間だけが無常にも過ぎていく。
そして、前半もロスタイムを残すのみとなったとろこで・・・

 



          

ダメ押しのダブルイール!!

MFタハマタ君から、ボールを強引に奪ったザガロ君が
必殺ドリブル『強引なドリブル』を駆使して、サンパウロDF陣を蹴散らす。

そして、再びゴール前まで攻め上がり
本日2発目となる殺人シュート『ダブルイール』炸裂!!

 



 

またもや、吹っ飛ばされるレナート君。

レナート君、本日2回目の空中ダイブ
再びゴールキーパーを蹴散らし、ボールはサンパウロゴールへ一直線!!

そして・・・



          

第二のゴールキーパー、この危機を救う!!

もう一人のゴールキーパー、その名も『ゴールポスト君』
だらしないレナート君に変わり、この絶体絶命の危機を見事に救う活躍。

九死に一生を得るこのファインプレーで、サントスに2点目のゴールは許さず
ここで前半戦終了のホイッスルが鳴り響く。

ザガロのシュート力に警戒し、前半戦は終始守備に徹したサンパウロ。
その甲斐もあってか、前半戦をわずか1点のみの失点に抑えることに成功する。

ただ1点をリードされてしまっている現状では、後半も前半同様に守備に徹していては
チームは敗北必至となってしまう。

そのため、後半戦は前半戦とは選手のポジションを変更し
裏エースのバビントンをMF ⇒ FWとし、得点を狙いにいく戦術に切り替えて挑む。



     

後半戦はサントスのキックオフでスタート。

サントスは前半戦の攻撃的なパターンと同様に
チームのエースストライカーであるザガロ君へとボールを集め
ゴールを奪うべく、サンパウロ陣内へと攻撃を仕掛ける。



          

敵の反撃を断ち切るかのごとく
バビントン君、相手のパスを鮮やかにカット。

勢いに乗った相手チームを意気消沈させる、バビントン君のこのプレー。
前半戦は中盤でパスを回すことに徹してきた彼が
ポジションをFWにチェンジすることで、自由にフィールド内を駆け巡る。

相手の動きを完全に読み切って、パスカットを成功させた後は
そのまま自らドリブルでゴール前まで突き進み、強烈なシュートをゴール右隅へっ!!
そして・・・



     

鮮やかすぎる、同点ゴール。

ここ一番で頼りになる男、バビントン。
ポジション変更を指示した監督の期待に見事に応えるように
華麗な個人技を駆使して、鮮やかに同点ゴールを決めてみせる。

その後、互いにシュートを1本づつはずした後半残り18分。
再びゲームが動きだす。



          

乱戦の中、敵の7番がボールをフォロー。

そして、ザガロ君にマークを集中させていたサンパウロの完全に裏をかき
何とここで、これまでゴール前で献身的な守備を見せていた
センターバックのディウセウ君が意表をつくオーバラップ。

完全に反応が遅れたサンパウロDF陣の一瞬の隙を見逃さず
敵の7番がゴール前へ走り込むディウセウ君へ絶妙なパスを上げる。
そして!!



     ディウセウ君 キャノンヘッド

必殺のキャノンヘッド炸裂っ!!

完全に意表をつかれたサンパウロイレブンを嘲笑うかのように
絶妙なタイミングで、絶妙な位置に走り込んだディウセウ君が
何メートル上に飛んだか分からないくらい上空から、強烈過ぎる一撃!!



          

勝ち越しのゴール!!

当然のごとく、吹き飛ばされるレナート君。

後半戦も残り10分を切ったところで、痛すぎる失点。
しかし、サンパウロに諦めムードは一切漂ってはいない。

そう、ピンチになればなる程、燃える男の存在を忘れてはいないだろうか?

大空翼。背番号10

この試合、終始ゲームメイクと守備に徹していた男が
先程のディウセウ君のプレーを目の前で見せられ、闘志が燃え上がる!!



           大空翼 オーバーヘッドキック

俺の方が高く飛べるぜ!!

先程のディウセウ君の動きに対抗意識を剥き出しにして
今度は翼が、ゴールバーよりも遥か上空から
必殺のオーバーヘッドキックを打ち下ろす。

そのジャンプ力たるや、ゴールの高さが2.44Mであることから推測すると

その推定飛距離およそ8メートル

アメリカのシカゴに建てられた
巨大なマリリン・モンローの像と同じ高さ
と言えばイメージし易いだろうか。

とにもかくにも、そんな見上げる事しか出来ない高さからのシュートに
相手キーパーは・・・



      

当然の如く、この超高角度からのシュートに
触れることすら出来ず!!

この翼君の人間離れしたシュートにより
失点を許したそのわずか3分後に、すぐさま同点に追いつくことに成功。

そして、それと同時に、このゴールがサントスの勢いを完全に断ち切る一撃となり
この後、サンパウロが怒涛の反撃を開始。



 

残り試合時間は、ロスタイムを残すのみ。

試合は完全なサンパウロペースとなり、何本ものシュートを放つものの
相手DFのディウセウ君の鉄壁の守備と、ゴールキーパーの好セーブに阻まれ
得点するには至らず。

そして、時間は無常にも過ぎていき、後半戦も残すところロスタイムのみ。
このまま同点で延長戦に突入しそうな空気を切り裂くように・・・



           
ドトール君がゴール前まで上がり、ボレーシュート。

先程の、ディウセウ君のプレーに触発されたかのように
普段は守備に徹しているドトール君が、掟破りのオーバーラップ。

そして、勝ち越しゴールを決めるべく強烈なランニングボレーシュート!!
そのシュートの結末はっ!!



        

無常にも、ゴールポストにっ!!

両チームを通じて、この試合で鬼門になっているゴールポストに
ドトール君のボレーシュートも阻まれる。

両軍譲らぬまま、このまま延長戦に突入かと思われた、その時・・・



          

ボールはまだ生きているっ!!!

パルメイラス戦に引き続いて
後半ロスタイムに、バビントン君がチームを窮地から救う
勝ち越しのゴール!!

そして遂に・・・



サントスを下し、決勝戦進出決定!!

バビントン君が、試合終了間際に貴重な決勝ゴールを決め
名門クラブチームであるサントスを撃破。

そして、これでサンパウロは
長かったリオカップの決勝戦へとコマを進めることとなる。


果たして、決勝戦ではどんなドラマが待っているのだろうか・・・?




サンパウロ
 
サントス
得点者
決め技
1st
得点者
決め技
                  16:40 ザガロ ダブルイール
               
2nd
            
バビントン シュート 21:00          
                09:40 ディウセウ キャノンヘッド
大空 翼 オーバーヘッドキック 7:00                 
バビントン ヘディングシュート LOSS                   



イールとはうなぎのことだ。うなぎとは北原里英のことだ・・・


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