第二夜 「あいさつと僕と無料会員」

                


「ってことで、『そうだ!婚活してみよう 第二夜〜!!!』   パチパチパチパチ☆」
「なに本人の許可なく勝手に始めようとしてんすか・・・」
「ほらほら、君の不幸話を待ってる人もいるみたいだしさ☆」 
「なんで最初から不幸って決めつけてんすか・・・」
「え、違うの?」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「わ、わかりましたよ、話します、話しますって。」
「ちっ、どうせ話すんだったら、最初から勿体ぶんじゃねーよ。」
「なんたる言い草・・・」





【そうだ!婚活してみよう。 第一夜はこちらからどうぞ。】











「ってことで、いろいろな『ネット婚活サイト』を探す中で、ネット上での評判も高い『ブライダルネット』に登録することにしました。」
「そのサイトって、どういう事が出来るの?」
「まずは趣味や仕事など、自分のプロフィールを登録すると、細かい条件指定をして、条件に一致する女性を検索することができるようになるんです。」
「ふむふむ。」


「そこで気になった女性がいたら『あいさつ』を送って、その女性がその『あいさつ』を受けてくれる事で

  初めてその相手とメッセージのやり取りが出来るようになるんです。」











「まぁ、要するに、有料でちょっと安全な出会い系サイトみたいなもんか。」
「そんな身もふたもない事を言わないで下さいよ・・・」
「でも、出会い系サイトにしては、ちょっとシステムが特殊なんだね。」
「だから、出会い系サイトじゃないですってば・・・」


「まぁ、確かにシステムが少し特殊なので、まずはこのシステムに慣れる必要があるので

 最初は『無料会員』のままで、スタートする事にしました。」

「有料会員と無料会員とでは、何か違ってくるの?」
「自分も全部を把握してるわけではないですけど、検索や操作の一部に制限があるのと、あとは最大の違いはコレですね。」










「ぼ、ぼかし!?」
「無料会員の状態で異性を検索すると、写真を公開しているメンバーの顔に、ぼかしが入っちゃうんです。」
「流石に、これだとちょっと厳しいね・・・」
「でもまぁ、常日頃から各種雑誌やDVDでボカシには慣れ親しんでますので、全く苦にはなりませんけどね ( ̄ー ̄)ニヤリ
「いやそれ、胸はって言う事じゃないから・・・」
「実際に検索してみるとわかるんですが、何気に20代前半の若い女の子の登録も多いんですよね。」
「そんな若いうちから、婚活始めてるのか。」
「ってことは、これって、10歳以上年下のお嫁さんをもらう事も可能ってことですよね?」
「ま、まぁ、うまくいけばね。」
「ってことは、ってことはですよ!?」
「うん。」
「リアルママは小学4年生ってシチュエーションも、夢じゃないって事ですよね!? (≧▽≦)」


「ってかそれ、リアルに犯罪だから。あと、ネタが古過ぎるよ・・・」

「もうこうしちゃいられねー!!気になった女性に片っ端から『あいさつ』送りまくりじゃあ!!」
「いってらー。」






−−− そして、3日後 −−−











_| ̄|○
「な、なぜだ、何故こんなに『あいさつ』をしているのに、誰も受けてくれないんだ・・・」
「市場価値の低さよ。」
「うぅ、相手に挨拶されたら、ちゃんと返すようにしなさいって、学校で教わらなかったのかよ・・・(/_<)」
「まぁ、それとこれとは、全く別の話だから。」
「いたいけな男子に対して、こんな仕打ちはあんまりだ・・・」
「まぁ、いたいけな男子っていうか、単なる独身のオッサンだけどな。」
「うぅ・・・ (/_<) 」
「・・・・・あれ、1件メッセージが届いてるよ?」



「なぬ!?」












「HAHAHAHA!!遂に来たぜ、この時が!!!!!」
「おー、ねばった甲斐があったね。」
「ちっ、どうせメッセージよこすんだったら、最初から勿体ぶんじゃねーよ。」
「なんたる言い草・・・」
「それでは、早速メッセージを開封してみましょう♪」
「あいあい。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「こ、これは!?」



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