『キン肉マン』


※ 微妙にネタバレを含んでいるので、気になる方は「戻る」ボタンをポチッとな。



「いやー、今回はホントに疲れました。」
「ん?どうかしたの?」
「ようやく、心のバイブルでもある『キン肉マン』のレビューが完成しました。」
「パチパチパチ。」
「このページを作り始めて一体どれだけの時間を費やした事か・・・」
「まぁ、ボキャブラリーが少なすぎるから、時間かかるのは仕方ないんじゃない。」
「うぐぅ・・・人の触れられたくないデリケートな部分を、どえらい鋭角にエグってきますよね・・・」                      
『正直で誠実であり続けなさい』ってマザー・テレサも言ってたし。」
「意味合いが違うような気が・・・」

「それでは、そんな少ない表現力しか持たない小っぽけな人間が

一生懸命捻り出して作成したレビューをご賞味下さい。」

「酷過ぎる上に勝手に進めるなんて、あんまりだ・・・」








――さぁ、伝説の続きを始めよう。





ゆでたまご 『キン肉マン』 全巻


『キン肉マン』
作画 : ゆでたまご (『週刊プレイボーイ Web』連載中)

24年の時を経て、あの伝説の漫画『キン肉マン』の続編が描かれているのをご存知だろうか?

それも、当時の熱量を保ったまま・・・


否!!


続編の熱量は、あの当時を間違いなく超えている。


これまで『キン肉マンU世』、そして『キン肉マンU世 究極の超人タッグ編』
キン肉マンの息子『キン肉万太郎』を主人公とした作品が発表されている。

どちらのシリーズも面白かったし、熱かった。
ただ、どこか物足りなさを感じながら読んでいたのも事実。
その理由としては、ずばり!!

魅力的なキャラクターが少ない。

・・・と、個人的には思っているわけです。
確かに、『ケビンマスク』『スカーフェイス』『サンダー』『ライトニング』の時間超人など
圧倒的な強さや、魅力を身にまとったキャラクターも多かった。

それでも、アシュラマンが『リボーン・アシュラマン』として登場した時や
超人タッグ編で、ウォーズマンがタッグパートナーに『マンモスマン』を連れて来た時の
半端じゃないくらいの胸の高鳴りに比べると、どうしても霞んでしまう感は否めない。

しかし今回の続編は、身体がどうにかなっちまうんじゃねーかってくらい
ページをめくるたびに、ずーっと胸が高鳴りっぱなし。


さて、前置きが長くなってしまったので、話を元に戻そう。
本作品は、『元祖・キン肉マン』の正統な続編として描かれているため
単行本も前作の続きの38巻からスタートしている。
(ちなみに37巻は、連載終了後に発表された短編物がオムニバス形式で収録されている。)




王位争奪戦から1年半後


――物語の舞台は、王位争奪戦から1年半後。

キン肉マンが58代キン肉星大王に即位し
平和が訪れた地球では、真の平和の時代を迎えるべく
『正義超人』『悪魔超人』『完璧超人』の間に『三属性不可侵条約』が締結された。


     キン肉マン 『三属性不可侵条約』


長年の悲願であった、三属性の超人同士が手を取り合い
このまま未来永劫、平和な日々を送ることができると誰もが信じていた。


しかし、そんな日々も長くは続かなかった・・・




完璧・無料大数軍
完璧・無料大数軍、襲来


真の完璧超人が、地球に襲来!!


平和な日々を送っていた地球に
『完璧・無料大数軍(パーフェクト・ラージナンバーズ)』と名乗る真の完璧超人が襲来。

かつてネプチューンマンのタッグパートナーであった『ビッグ・ザ・武道』をリーダーとした
完璧超人の目的は、『三属性不可侵条約』破棄と、正義超人の殲滅。

しかし、この場にいる正義超人は、テリーマンとジェロニモの2人のみ。

正義超人のリーダーであるキン肉マンは、キン肉星に帰っており
他の正義超人も、これまでに蓄積された肉体のダメージを癒すために『メディカル・サスペンション』という
肉体回復が終わるまで外に出ることができないカプセルに入っており、この場に駆けつける事は不可能。

そんな圧倒的に不利な状況の中、果敢に立ち向かったジェロニモは
僅か3ページで返り討ちにあい
相変わらずの、かませ犬っぷりを披露。


     テリーマン


驚きのスピードで瞬殺されたジェロニモに代わって
1人残ったテリーマンが孤軍奮闘するも、圧倒的な戦力差に悪戦苦闘。
戦闘続行が不可能となる程のダメージを負ってしまう。


そんなテリーマンのピンチを救うべく、この場に駆け付けたのが・・・




キン肉マン
遂にキン肉マン登場


おぉぉぉ、何だこの熱い展開は!!


「テリーマンよ、待たせたな。」

親友のピンチに、いち早くキン肉マンが駆け付けるも、テリーマン、ジェロニモはすでに戦闘不能状態。
「へのつっぱりはいらんですよ」と強がってみせても、圧倒的に不利な状況は変わらない。

そんな中、さらに2名の超人が、この戦いに参戦する。
その超人の正体とは・・・!!




7人の悪魔超人 『ステカセキング』     真の完璧超人 『ダルメシマン』
ステカセキング & BH(ブラックホール)


うぉぉぉ!!
マジか、マジなのか!!!


このピンチに駆け付けたのは、正義超人ではなく、まさかの悪魔超人!!
しかも、『ステカセキング』『ブラックホール』というチョイスに驚きが隠せない。

っていうか、2人とも悪魔六騎士に首を刎ねられて死んだんじゃなかったけ?
ブラックホールにいたっては、ペンタゴンと一緒に超人墓場で浮遊してなかったっけ?

それが、何事もなかったかのように登場している事に、別の意味でも驚きが隠せませんが
そんな事で悩んでいる自分がちっぽけに思えるほど、とんでもないサプライズ。

しかも、それぞれがシングルマッチで完璧超人と戦うってんだから
脳汁がピューピュー噴き出るでしょ、そりゃ。

尚且つ、どっちの試合もベストバウト候補に上げてもいいくらい熱い試合をするってんだから
噴出して止まらなくなるでしょ、そりゃ。

もうね、完全にハートを鷲掴みにされましたよ。
いい年した大人が、漫画を読みながら、思わず唸り声をあげちゃいましたから。


それどころか・・・




 7人の悪魔超人 『アトランティス』
 7人の悪魔超人 『スプリングマン』   7人の悪魔超人 『バッファローマン』
 7人の悪魔超人 『ザ・魔雲天』
 7人の悪魔超人 『ミスター・カーメン』


あの『7人の悪魔超人』が全員集合するなんて!

熱い、熱いよ、熱すぎるよ!!


どこまでやれば気が済むんですか、ゆでたまご先生!!!!

ステカセキング、ブラックホールだけじゃ飽き足らず
『スプリングマン』『ザ・魔雲天』『アトランティス』『ミスター・カーメン』までもが登場し
バファローマン率いる『7人の悪魔超人』が全員集合!!

この演出には、7人の悪魔超人の初登場の時に、リング上に8人の悪魔超人がいて
さらには、その超人の殆どが、翌週には別の超人に入れ替わっていた時と同じくらい度肝を抜かれた。


しかも、どいつもこいつも、何て熱い試合してんだよ。

涙が止まんねぇよ、コンチクショウ。





真の完璧超人 『マーリンマン』     真の完璧超人 『ターボメン』
悪魔超人 vs 完璧超人


主人公のキン肉マンそっちのけで描かれる『7人の悪魔超人』の試合が素晴らし過ぎて
本気でシビれる!あこがれるゥ!!

アトランティスが繰り出す『タワーブリッチ』に、ステカセキングの『パロ・スペシャル』
かつて自分が戦った正義超人の技を使う悪魔超人の姿に、感動しないわけがない。

さらには、ステカセキングがキン肉マンゼブラの必殺技『マッスル・インフェルノ』を仕掛けたり
2000万パワーズの代名詞である『ロングホーン・トレイン』を、バファローマンとスプリングマンのタッグチーム
『ディアボロス』が繰り出すなど、往年のファンにはマジで堪らない展開のオンパレードなわけですよ。

ちなみに、今回は「あ・・・悪魔にだって友情はあるんだーっ!!」的な展開で
正義超人と悪魔超人が手を組んで完璧超人と戦う、というシチュエーションではなく、悪魔超人は悪魔超人の
目的のために動いており、正義超人×悪魔超人×完璧超人の三つ巴状態となっています。


そんな感じで、熱過ぎるテンションを保ち続けたまま
『完璧・無料大数軍(パーフェクト・ラージナンバーズ』との戦いを終えると・・・




キン肉マン 『完璧無量大数軍・第二陣』
完璧無量大数軍・第二陣


お待たせしましたね・・・
さぁて、第2回戦と行きましょうか。



戦いがひと段落したと思った瞬間、間髪いれずに、第二陣のパーフェクト・ラージナンバーズが登場。
もとより、ストーリーには比重が置かれていないこの漫画の真骨頂を味わうと同時に
まだ、この極上空間を堪能することができる喜びが込み上げてきたのは、自分だけではないはず。

そんな第二陣の超人たちは、現時点ではまだ正体は明かされていないものの
キン肉族との関係が深そうな『ネメシス』をリーダー格として、熱きバトルが繰り広げられる。

第一陣の完璧超人は、悪魔超人とのバトルが主だったが
今回相対するのは、『メディカル・サスペンション』により傷の癒えた正義超人たち。

ロビンマスク、ウォーズマン、ブロッケンJr、ラーメンマン。
かつてのアイドル超人たちが続々と集結し、第二ラウンドの幕が上がる。

もちろん前回に引き続き、7人の悪魔超人も参戦するとあって
完璧超人とのバトルは、もはやMAXハイテンション。




ロビンマスク 『タワーブリッジ・ネイキッド』   ウォーズマン 『パロ・スペシャル・ジ・エンド』
アイドル超人達のバトルも熱過ぎるぜ


正義超人の戦いが、僕らのハートをさらに鷲掴みにするんだ。

7人の悪魔超人のとんでもない熱いバトルに
さらに油を注いだようなめがっさ熱いバトルの連続に、もう痺れっぱなしですよ、マジで。

『ロビンマスク vs ネメシス』の試合なんて熱すぎるだろ、マジで。
ロビンの奥の手が『タワーブリッジ・ネイキッド』て。熱すぎるだろ、マジで。

『キン肉マンU世』の連載が終了してから、それほど期間が経っていないにも関わらず
なぜこれ程までに激熱で面白いのか、その要因を本気出して考えてみた。


@ 画力の向上
『究極の超人タッグ編』あたりからそうだけど、格段に向上している画力が半端ない。
歳を重ねるごとに画力が低下する漫画家も多いなか
この留まることを知らない向上心には、ただただ頭が下がります。


A 勝敗がわからない
何気にこの要素は大きい。
U世も含めて、これまでのキン肉マンは、試合前からある程度の勝敗が見えていた。
基本的には主要キャラは負けないし、死なないからだ。

しかし、今回は容赦なく散っていく。

文字通り『命を懸けて』戦っているので、敗者に待つのは「死」のみ。
そのため、試合の勝敗が最後のページをめくるまでわからない。
そのドキドキ感が半端ない。


B テンポの良さ
面白さの最大の要因は、これに尽きると言っても過言ではないほど
ストーリーのテンポの良さが半端ない。

『キン肉マンU世』は、ダラダラと無駄に試合を長引かせてみたり
明らかにやられ役の超人との試合を長々と書いてみたり
トーナメントの組み合わせを決めるガチャガチャを単行本1冊使ってやってみたりしてましたが

今回は、そんな無駄は一切ございません。

とにかく話がサクサク進み、無駄なコマが1コマも無いと言っていいほど
フルスロットル全開で試合が描かれている。そのテンポの良さと言ったら


なぜ今までこれが出来なかったのかと、問いただしたいくらい。


そんな感じで、テンポ良くストーリーは展開していき
パーフェクト・ラージナンバーズ・第二陣とのバトルも終盤にさしかかると・・・




キン肉マン 『悪魔将軍』
キタ━━━━(*゚∀゚*)━━━━!!

あ、あ、あ・・・悪魔将軍や・・・!!

ワテらの憧れ、悪魔将軍が帰って来たんや!!


キン肉マン史上、間違いなく最強の超人である悪魔将軍が、『ザ・ニンジャ』『アシュラマン』『サンシャイン』
『ジャンクマン』『スニゲーター』『プラネットマン』
悪魔六騎士を引き連れて『超人墓場』に登場するってんだから


鳥肌が立ちっぱなしになるってばよ!!


もう何ていうか、漫画家生命の全てをかけて書き上げてやるという
ゆでたまご先生の決死の覚悟を感じずにはいられない本作品。



女房を質に入れてでも、読むしかない!!







            「さて、圧倒的に低いクオリティーでお届けした『キン肉マン』レビュー、いかがだったでしょうか。」

「個人的に『ナイショで限界突破』での、あーぽん(沖田彩華)の頑張りに匹敵するくらい

  一生懸命やった割りには、この程度のクオリティーですけど何か?」
「開き直った上に、NMB48ネタをぶっ込んでくるなんて、キモヲタ過ぎる・・・」
「このサイトは、いつ死ぬと思う・・・?」
「え、どうした、突然?」



「ボキャブラリーが少ないと言われた時・・・違う!

 圧倒的に低いクオリティーと言われた時・・・違う!!




 キモヲタと言われた時・・・違う!!!




「何気に全部傷付いてたんじゃん・・・」



「・・・人に、忘れられた時さ。」


「・・・・・・・・・。」

「これからも、マザー・テレサの教えにもあるように

 『人から何を言われようとも気にすることなく、最良のものを与え続けます』ってことで。」



「まぁ、程ほどに頑張って。」





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