第16話 「秘密の花園、再び」

                


少しずつ季節が暖かくなるにつれて
次第に文章を打つ腕にも熱がこもって来た(・・・ような気がする)摩訶摩訶日記も
桜舞い散る第16回目です。
春ですね。

さて、男嫌いという理由で町の人々をすべて女に変えてしまったラモーヌの城に乗り込み
遂にお互いの拳を交えた一行に
ラモーヌ自ら、男嫌いになってしまった驚愕の事実を語り始めます。



   

妙にリアルだな、おい。

ファンタジーには到底似つかわしくない、その名も『ひろし』
無数に存在する名前の中で、みごと激戦区を勝ち抜いた、その名も『ひろし』

この他のRPGを寄せ付けないセンスは理解に苦しみます。
まぁ、それ以前に

製作途中としか思えない状態のままで販売に踏み切った
シグマ商事の強行手段からして理解に苦しみますが。


さて、そんなやり取りには一切目もくれず、女にされてしまっていた町の人々が
強力な敵がわんさかと襲い掛かってくるこの場所まで
平気な顔をしてやってきて、滝の水を浴びて元の男の姿に戻り、さっさと町へ帰って行きました。

この間わずか数秒。
あまりに唐突な出来事に呆気に取られていると、当然のごとくミッチーとララも駆けつけてきます。



   

こちらには目もくれず、メロドラマが展開されます。

苦労してここまでお膳立てしたのにも関らず、感謝の言葉一つありません。
ガン見しろとまでは言いませんが
せめてチラ見くらいは最低限の礼儀として するべきではないでしょうか。

まぁ、何はともあれ、彼らも念願かなって滝の水を浴びることが出来るのです。
周りが見えなくなってしまうのも、ある程度は仕方のないことかもしれませんね。


そういえば上記画面のセリフに違和感を感じませんでしたか?


このゲームのすべてのセリフに違和感を感じるんだけど?という
純粋な小学生だからこそ出来る残酷な質問は、あなたの胸の内にそっと閉まっておいて下さい。

気を取り直しまして、上記のミッチーのセリフに注目して下さい。

「ララ、さぁ滝つぼの水を浴びよう!」
そうなんです。滝の水を浴びるのはミッチーだけではなく・・・



!!!!!!!!!!

恐ろしいまでに驚愕の生物が、この世に産み落とされてしまいました。
いくらなんでもこれは酷すぎです。

あの純粋な瞳を持った少女が、このような中間管理職風の中年に変身を遂げてしまうとは・・・
わずか5秒前までのララの面影は微塵もなく

フリーザーの第三形態が
かわいく思えるほど原型をとどめていません。



   

まさに、劇的ビフォーアフター。

もうなんていうか、あまりに劇的過ぎて

殺意の波動に目覚めてしまいそうです。

プレイヤー側ですらそう思ったのですから、当事者であるミッチーは
スーパーハイテンション + バイキルト + ドラゴン斬り並みのダメージを心に負ってしまい

「こ、これが青春か・・・!? 青春なんて大嫌いだぁ〜!もう、男なんかに戻らねぇぞ〜!!」
そう絶叫して、この場を走り去っていくミッチー (女の姿のまま)

その後を追いかけるララ (男の姿のまま)

その光景を呆然と見つめて立ち尽くす主人公一行 (明後日の方向を見つめたまま)

そして

今頃になって摩訶摩訶に手を出してしまった事に
心の底から後悔している自分自身 (震える拳を握り締めたまま)


それぞれの思いは多種多様ですが
物思いにふけっている時間がもったいないので、さっさと滝の水を浴びて女になっちゃいましょう。

そして、女になるという人生で初めての経験をした彼らの感想は・・・



黙れ。

ここまでストレートな発言は、一般のRPGでは初めてではないでしょうか?


そもそも摩訶摩訶って一般のRPGだったっけ?という
純粋な小学生だからこそ出来る残酷な質問は、あなたの胸の内にそっと閉まっておいて下さい。

ってことで見事チンチンがなくなりましたので
『オウエドの町』の女湯にいる ウメ婆さんに会いに行きましょう。



   

無事、女湯に突入成功。
ある意味、男の永遠の夢ですね☆

ようやくパーティー全員で堂々とウメ婆さんに話を聴くことができました。
事情を話すと、気前よく花園の妖精に惑わされないためのアイテムである
南無阿弥の数珠』を譲ってくれました。

思えば、ここまで辿り着くまでに様々な苦労屈折がありました。
廃人になってしまった道具屋の亭主に言葉を失ったり、伝説の宝刀『マサムネ』の存在を目の当たりにしたり
女になるためラモーヌの城に乗り込んだり、ララの衝撃の姿を見て言葉を失ったり
たくさんの思い出が走馬灯のように頭の中を駆け巡ります。


最初からガールフレンド一人で女湯に行けば、苦労することもなかったんじゃね?という
純粋な小学生だからこそ出来る残酷な質問は、あなたの胸の内にそっと閉まっておいて下さい。

ってことで、韓国に行くのにブラジルを経由して向かうくらい遠回りをしてしまいましたが
今度こそ寄り道することなく、真っ直ぐ目的地に向かいましょう。



   

今までは、妖精たちの誘惑によって先に進むことが出来なかった花園も
南無阿弥の数珠』を手にしているため、問題なく先に進むことができます。

そして遂に、この花園の主である花の妖精とご対面。

はなのキッスをしてあげる☆」

と誘惑してきますが、ここで誘いに乗ってしまうと廃人になってしまうので
断固拒否しましょう。
すると、はなのキッスの誘惑に惑わされないと見るや否や・・・


摩訶摩訶『はなははなでも、はなくそのはなじゃ!!』

キレられた〜!?

それ以前に
ハナはハナでも、鼻糞のハナって!?

言いたいことは、まったくもって理解出来ませんが(・・・したいとも思いませんけど)
異様なまでに殺気立ってますので
こちらが殺られる前に、殺ってやりましょう。

こんな鼻から手足が生えている異形の生物のキスに
心をトキめかせていた過去の自分を呪いながら。



摩訶摩訶 『鼻男』

妙にリアルだな、おい。

言葉では表現出来ないほどの説得力。

やっかいなことに、この異形の生物は3匹もいますので、多少手こずりますが
どうにかこうにか退治すると

「はなの命は短いものだ・・・!!」

と、奥が深いんだか深くないんだかよくわからない捨て台詞を吐いてこの世を去ります。
結局、最後の最後まで理解不能なキャラでした(・・・したいとも思いませんけど)

この『はな男』との激闘を制し、勝利の余韻に浸っている一行のもとに
オウエドの町の旅館『風流館』の女将がやって来ます。

そして戦闘で傷付いた人もいるだろうからと、回復アイテムを持ってきてくれました。
どうやら この優しさに心を打たれてしまったようで、マサが口を開きます。



   

う〜ん・・・

一人前の板前にしか扱うことが出来ないとされる 宝刀『マサムネ』に
触れることすら出来なかったのが、相当ショックだったようです。

彼の決意に反対する理由はありませんし
一緒に旅を続けたところで、板前の修業は出来ませんので
快く送り出してあげましょう。

ただ、彼の夢を邪魔するわけにはいかないと頭では理解していても
今まで苦楽を共にしてきた仲間との別れは辛いものです。
皆それぞれが、思い思いの言葉を告げ マサとの別れを悲しんでいます。

そんな状況を無言で見つめていた主人公が、最後に口を開きます。



無言ですか・・・

仲間との別れにも、最後まで無言を貫く主人公。
男は背中で語るものという言葉を、実際に再現してしまうイカした人物ですね。

ってことで、世界一の板前を目指すためマサがパーティーから抜けてしまいますので
今後は、残った3人での旅がしばらく続くことになりそうです。

悲しみを心の奥へと押し殺し、花園を通り抜けると、何やら一本の橋が見えてきます。
そして、その橋を渡ろうとすると・・・



ミッチー アゲイン☆

何故か待ち伏せされてました。
というか、なぜ主人公達よりも早く花園を通り抜けることが出来たのか

畳の上に正座させて、具合が悪くなるまで問いただしてやりたい気分ですが
自分も仲間に入れて欲しいと申し出ているので、そのことは不問にしてやりましょう。

ちょうど1分前に、マサが抜けたばかりですし。

どうやらララが男だったという衝撃的な事実を知り、ハートがギタギタになってしまったとのこと。
よくわからない表現ですが、相当心を痛めてしまったということは伝わってきます。

まぁ、こっちから言わしてもらえば

摩訶摩訶ワールドに足を踏み入れた時点で
ハートがギタギタになっちゃってますけどね。

もはや修復不可能だお☆

そんなこんなで、新たな仲間『スケバンのミッチー』をパーティーに加え
マカマカ博士の秘密を探りに、嫌々ながらもアトラス山へと足取りを進めるのでありました。




そんなに文句ばっかり言うんだったら、このゲーム続けるのやめちゃえば?という
純粋な小学生だからこそ出来る残酷な質問は、あなたの胸の内にそっと閉まっておいて下さい。


もはや、中毒なんですって・・・

  



言いたいことがあれば、言えばいいさ・・・



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